近代に於いて、西欧医学の外科医療や薬物学が急速に発展した。しかしその一方で即物的な対症療法はしばしば、患者の容態の(良い意味でも、悪い意味でも)激変を招くケースもあり、これら外科医療や薬剤に対する不信感も少なからず見られた。この事から、患者の中には古くから伝わる呪い(まじない)等に執着するケースも少なからず発生した。
西洋医学は、より精密な研究と正確で詳細な知識を糧に改良・改善され、次第に社会的地位を獲得するに至ったが、当初はそれら医療技術に要求される対価は一般労働者の生活を非常に圧迫し得るものであったため、これら近代医療は権力者や富豪だけのものとされた。このため労働者階級の大半は、その貧しさのために呪術的な民間療法に気休めを求める他はなかった。
この現象は近年の発展途上国にも見られ、特に原始的な生活を営む少数民族では、それら民族内に存在する西洋文明全体に対しての否定的な風潮から、従来その地域に無かった伝染病が発生した場合に西洋医学的な医療行為が拒絶されるケースも発生、結果として少数民族の村落に甚大な被害が発生・拡大した事例も報告されている。南米ペルーでは2004年9月より、土着動物のチスイコウモリの中に狂犬病ウイルスに汚染されたものが増加、地域住民が噛まれて感染する被害が続出し、2005年2月までに先住民族の子供ら11名が死亡する事態となっている。衛生当局が医師を派遣するも、ワクチン投与が拒まれるケースもあるという。
他方、西欧は近代以降において他国にその版図を伸ばしたが、その過程で先住民族の間や呪術医に伝わる民間療法を調査、薬効が認められる薬草などを精力的に収集して近代薬物学の発展を促した。しかしその一方で、植民地政策の一環で先住民族の文化を全否定し、この呪術医のもつ知識や経験をも否定して放逐してしまったケースも見られ、近年になって僻地に逃れたこれら先住民族の呪術医の持つ知識や経験が代替医療として、または彼等の使用する薬草・薬剤に新しい有効成分を含む事が発見される等して、その医療行為の有効性が再評価されるケースも散見される。
現代社会と呪術医 [編集]
近代にてこれら呪術医の類型と見なされていた東洋医学の鍼治療(針治療とも)も、欧米の現代医学上で一定の治療効果が認められ、1970年代以降より徐々にその利用者が増えている。ニクソン大統領1971年訪中の際に同行した記者が、鍼麻酔により虫垂炎の治療された体験談が米国メディアで伝えられた事が、欧米でも一般に広く利用・または真面目に研究されるきっかけとなったとされている。(鍼の項を参照されたし)
他方、古くから各地に伝わる呪術・古代医療に加え、全く根拠の無い(それどころか経験則にも拠っていない)心霊医療までもが先進国等でも流行し、こちらは西洋医学では治療法の確立されていない珍しい病気や難病、または劇的な治療効果の得難い慢性病や、精神的な不安から来る身体の不快感を解消しようとする人に利用されている。しかし擬似科学に騙されやすい人々が、治療効果の認められないようなサービスにまで、その労働力によって得た富を注ぎ込むケースも見られ、こちらは社会問題となっている。
近年では肉体と精神の健康は不可分であるという(民間に於いて・または医療機関に於いても)風潮もあり、神秘主義的な呪術医の持つ一種の暗示効果から「本当に治った」(若しくは「治ったような気がする」)というケース(プラシーボ効果など)も吹聴されるに至り、この問題が通信環境の拡充も手伝って「伝染」しやすい傾向も見られる。
幻覚と呪術医 [編集]
古くはメキシコの呪術医などがサボテンの一種ペヨーテのような幻覚をもたらす物質を用いてシャーマニズム行為を行っていた。それがよく知られるようになったのは1938年にアルバート・ホフマンがリゼルグ酸ジエチルアミド(LSD)の合成に成功し、オルダス・ハクスレーなどの影響もあり1960年代に幻覚剤に対する注目度が高まってからであった。幻覚剤は目眩く様な視覚刺激をもたらし「サイケデリック」と表現された(後この名を冠する芸術が次々生まれる)。これは当時ベトナム戦争に伴ってアメリカで興りつつあった反戦運動の形態カウンターカルチャー・ヒッピー文化の原動力ともなり心理学者ティモシー・リアリーなどが理論的支柱になった。ヒッピー・ムーブメントはのちに精神面を重視するニューエイジ・ブームをもたらす一因になった。日本では文化人類学者の中沢新一などが『チベットの死者の書』関係で大きな影響を与えている。
コンピュータゲームと呪術医 [編集]
1980年代以降、コンピュータゲームではファンタジーRPGの流行に伴い、これら呪術医や魔法医等が頻繁に登場する。これらのゲームでは瀕死の重傷や恐ろしい伝染病も、あっという間に治してしまう者として描かれている。
実際の呪術医では、何日も祈祷や心霊的な踊りを通して治療効果を求める物(中にはこの過程に於いて患者が自然に治癒するケースもある)もある訳だが、流石にゲーム上でまでそのような様式を再現させる訳にも行かない。
ゲームによっては死者復活までもが(僧侶などの役職として描かれるが、その実体は近代西欧における宗教関係者による呪術医行為に起因する)呪術医によってなされてしまう物もあり、これらでは教育関係者等の一部筋から「生命倫理の軽視に繋がる」という声も挙げられているが、いずれにせよ架空の技術体系であるため、あまり突っ込むのは無粋といえよう。
関連する社会事象・事件 [編集]
ライフスペース・ミイラ事件 [編集]
日本では1999年に千葉県にて、4ヶ月前からホテルに宿泊していたとされる男性の半ばミイラ化した遺体が発見され、大きな話題となった。
この事件において、自称「自己啓発セミナー主催団体」のライフスペース主催者と男性の家族等は、男性はミイラ化しているが生きていると主張、警察側が遺体を司法解剖したために死亡したと訴えた。しかし警察側は男性が重度の脳内出血によって病院に運ばれ、入院治療を受けていた最中に男性の家族によって連れ出され、適切と思われる治療も受けられないまま、喉に痰が絡んで窒息を起こして死亡したとして、病院から連れ出した男性の家族を保護責任者遺棄致死罪で起訴、千葉地方裁判所は懲役2年6ヶ月・執行猶予3年を言い渡した。
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